国土交通省では、ICT施工を地域の中小建設業や地方自治体へ普及拡大するため、導入支援や人材育成支援策を展開している。主な施策としては(1)小規模土工の実態を踏まえた積算の導入(2)地方整備局などによるサポートと3次元設計データ提供など(3)ICTに関する研修の充実(4)地方公共団体への支援--といった4本柱で進めている。今回は、施策の中でも特に力を入れている「現場支援型モデル事業」について取り上げてみたい。

◇事業の内容

 この事業は昨年度から行われており、2017年度以前に茨城県、静岡県でパイロット事業として着手、17年度は北海道を除く地方整備局でモデル事業に着手した。
 事業は、建設事業の大半を占める地方自治体工事にICT活用工事を広めるため、自治体発注工事を対象にモデル事業を行っている。国が「ICT施工の専門家」をモデル工事に派遣し、工程計画の立案支援、ICT建機稼働時の運用指導を行い、確実にICTのメリットを作り出す。
 今年度も全国の各地整から1件以上で実施する予定で、「1県に1件、年間10自治体のペースで行いたい」(本省公共事業企画調整課)という。実際に効果が出た現場を好事例として紹介し、横への展開を目指す。
 昨年度に実施した例としては、茨城県が事務局となり「いばらきICTモデル工事支援協議会」を設置、地元建設業を始め、設計コンサル、測量業、建設機械製造業、ICTメーカーが参加して、3次元設計データ作成講習会など、さまざまな取り組みを進めた。
モデル事業の概要

◇実際の事例

 昨年度の実例としては、3次元設計データを活用した工程計画の見直しとして、2万m3程度の土工現場で、大小さまざまな仮置き土が点在するなか、当初は丁張りに従って小規模ロットで仮置き土を掘削・移動して盛土を繰り返す計画だったが、MCブルドーザーを活用してロットを大きくし、広範囲に敷き均しを行った結果、工期が約60日から約40日に大幅に短縮できた。ICT活用でフロントローディングを実践できたという。
 宅地造成現場の例では、機材調達計画を精査した。切土(1500m3)、盛土(6500m3)の法面整形に、ICT建機と従来型建機を合わせて作業時間を短縮した。衛星測位ができるICT建機を丁張り代わりの目印設置に利用し、従来機がICT機の施工後の面を使って施工することで、高価なICT機の稼働率を向上させた。

▽現場全体を通した活用

 全国複数の現場でモデル工事を進めた昨年度だが、工程計画の見直し、ICT機材選定、建機の活用方法、ICT建機の極限活用などを通して、丁張りレスによる労務費の削減や3次元設計データ内製化による外注費削減、工期削減など、さまざまなメリットを生み出せることがわかった。
 国では、こうした支援型モデル事業のまとめとして、(1)1つの工程を高いICT建機に置き換えても、ボトルネックが移動するだけ(2)施工の全体最適への取り組みが最も重要で、ICT建機の能力を理解した上で、最初の準備段階でICT建機活用を前提とした工程計画にすることがメリットを極大化する--としている。
 国交省では今後も、最新のICT施工技術を導入しやすくするために、基準・制度を先取りして整備する方向だ。
(田中 一博)
2018年度から拡大されたICT工種に「ICT浚渫工(河川)」がある。この工種は昨年度に港湾で導入されたが、港湾では主にグラブ浚渫が使われている。今年度からの河川の浚渫工では、おもにバックホウ(BH)浚渫船をICT建機として考慮している。

◇従来の手法

 河川土工マニュアルによると、河川浚渫工は、グラブ浚渫船、ポンプ船、バックホウ浚渫船の3つに分けられており、その中でも、バックホウ浚渫船は、近年、河川における浚渫での施工事例が増えてきた。
 従来のバックホウ浚渫船による河川浚渫工事について見てみると、まず河床の現況把握のために事前に深浅測量をして、測量結果を基に施工計画を作成する。その後、浚渫船運転工、土運船運搬、揚土工を繰り返して河床を整形し、最後に出来形測量として再度、深浅測量を行っている。
 これまでの課題としては、掘削面が水面下にあって目視できないので、オペレータの熟練度によって出来形の正確さが変わってしまうことや、浚渫船の移動ごとに掘り残しの確認をスタッフなどでの人力計測が必要だった。

◇BH浚渫船のICT

 バックホウ浚渫船に搭載されている建機を3次元MG、MC化すると、これまでアームに線を書くなどして把握していた深さ管理が、手元のモニターで簡単に刃先位置を確認でき、熟練者でなくても正確な施工ができる。
 さらに3次元設計データを搭載すれば、掘削済みの部分は色分けで表示されるため、出来形や出来高の管理も簡単になる。

◇出来形管理基準も変更

 今年度からICT建機の利用を前提にした『施工履歴データを用いた出来形管理要領(河川浚渫工事編)(案)』の新設や、基準類の改訂が行われた。
 この新設・改訂は、従来の抽出検査から面管理(全数管理)を導入したことと、ICT建機のバケット軌跡で出来形管理し、完成検査を省略できるようにした点がポイントだ。
 面管理導入では、これまで20mごとの測線で5m間隔で行っていた抽出管理を、1㎡ごとに1点の密度で管理する。一見厳しくなったように見えるが、従来プラス20cmまでしか許容しなかった基準高を、面管理ではプラス40cmまで許容する(全体の平均値は基準高以下にする)。また幅と延長の規格値も省略した。加えて出来形管理の計測方法は、レッド測深に加えてマルチビームなどの音響探査でもできるようにした。面管理導入で、これまで測線外では分からなかった掘り残しがなくなる。
 出来形管理要領では、ICT建機で掘削時に取得したバケットの軌跡記録を取りだして、点群処理ソフトで最下点を抽出して出来形管理できるようにした。この管理により、完成検査(実地)の実測を省略する。ただデータ改ざん防止のために、1工事に1回程度立会での段階確認を行う。
 国交省は「管理手法は大きく変わるが、心配せずに履歴データを活用してほしい」としている。(田中 一博)

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現在4機体制で運用されている日本のGNSS「準天頂衛星システム(みちびき、QZS)」。ことし11月には、センチメーター級の高精度測位補強サービスCLAS(Centimeter Level Augmentation Service)がサービスインする予定だ。CLASは、国土地理院の電子基準点のデータを利用して電子基準点を用いて補正情報を計算し、測位補強情報をみちびきから送信する。みちびきが送信する信号にはL6DとL6Eという補正情報用のチャンネルがあり、日本国内向けのCLASに加えて、MADOCAという海外でも利用できる高精度測位補正技術に使われる。
前回に引き続き、水郷建設の現場で行われたICT施工の工事進捗マネジメントについて紹介する。
 MCショベルを使った改善として、段切りについても効率化を行った。段切り用の3次元設計データを作成して、丁張レスと労務費の改善を狙った。従来作業では手元作業員2人が段の目印とするテープを引っ張って丁張設置し、手元作業員がオペレーターに合図を出して施工するのに対し、MCでは1人の作業員が付くだけで施工が可能になった。
 こちらも100㎡当たりの施工時間が、通常手法では150分かかっていたところ、MCでは95分まで短縮された。
現場への導入が進んでいるICT建機。マシンコントロール(MC)建機は、通常建機に比べて生産性が高いが、最近では全体工程の中でどのように使えば最も効率化するかという研究が進んでいる。国土技術政策総合研究所が「ICT施工の工事進捗マネジメント等に関する調査整理業務」として、茨城県土浦市の直轄河川工事現場で取り組んだケースについて、日本建設機械施工協会(JCMA)の施工技術総合研究所(CMI)が報告をまとめた。今回はその報告内容を紹介したい。
国土交通省は4月から新たに、20の要領、基準類を整備した。「UAV搭載LS」や「地上移動体搭載型LS」、従来のTSによる出来形管理をTS等光波方式に改めるなど、今回も大幅な改訂が加えられた。この平成30年度i-Constructionにかかわる要領改訂について、国交省公共事業企画調整課の近藤弘嗣課長補佐から解説をいただいた。今回は、この新たな要領類について、ねらいを読み取ってみたい。

 前回から設定を続けているRTKLIBだが、最後は、下部にある「オプション」というボタンをクリックして行う。オプションボタンを押すと、新しく設定ウインドウが出てくる。
 この「setting 1」のタブにはいくつかプルダウンメニューがあり、上から順番に設定していく。「positioning mode」は、single、DGPS、Kinematic、staticなどといくつか選べるようになっているが、今回はRTK方式を行うため、Kinematicを選択する。
次にfrequenciesタブがあるが、こちらは今回1周波での観測を行うため「L1」のみを選択する。Elevation Maskは、衛星の仰角で、低い位置の衛星からのデータをカットするためのもの。低い位置の衛星の信号は誤差が大きくなるので、一般的には30度より下の位置にある衛星はカットするので30度を指定する。その右にはボタンがあり、押すとL1、L2、L5信号それぞれの信号強度ごとにマスクをする設定もある。今回はL1の35dB以下の信号をカットするように設定した。
 ほかのプルダウンメニューはそのままにしておいて、一番下のチェックボックスで使用する衛星種別を選ぶ。今回は米国のGPSとロシアのGLONASS、日本のQZSSにチェックを入れた。
 次にsetting2のタブに移動し、一番上のInteger Ambiguity Resという部分に、3つのプルダウンメニューがある。左からGPS、GLONASS、BEIDOUの順番に並んでおり、GPSにはFix and Holdを指定する。GLONASSとBEIDOUは、onを指定する。
 これは位置座標のFIX解を求めるときに、カルマンフィルタという手法で解を予測する機能を使うという設定。
最後に、positionsタブを開いて、Base Stationの部分に、基準局の緯度経度と高さを入力する。これはNTRIPのサイトに正確に記述してあるので、この数値を間違いなく打ち込んでおく。ここまでで、RTKLIBの設定は完了だ。

◇計測スタート

 実際に、会社の近くの天空が開けた場所で、実際の計測を行った。カメラの三脚にグランドプレーンの鍋の蓋を取り付けたアンテナを固定し、モジュールと、ノートPC、インターネットに接続するためのwifiルーターで、計測を始めた。
 RTKLIB画面左下の「Start」ボタンを押すと、計測が始まる。3分割された画面の左側は、現在のステータスが現れている。解が得られていない場合は灰色のままだが、衛星を捉えると「SINGLE」という赤色表示になり、単独測位を行っている表示になる。下には北緯と東経、高さが表示されている。
右側の上段は、自分のアンテナが捉えている衛星と信号強度が表示され、下段はインターネット経由で送られてくる基準局が捉えている衛星と信号強度が表示されている。
 棒グラフの下には衛星番号が振られていて、上段と下段で同じ衛星からの信号を比較して、測位解を出している様子がリアルタイムで把握できる。
 しばらく待っていると、ステータスがSINGLEから「FLOAT」へと移行する。以前の回で書いたが、この状況はRTKがうまく動いているが、まだセンチメートル以下の精度で位置を特定できない段階だ。
 衛星の状態などがよければ、しばらくするとFLOATという橙色の表示から「FIX」という深緑の表示に変わる。しばらくその状態が続き、高さの表示の下にある「Ratio」という数値が100以上に変われば、真のFIX解が得られていると判断できる。
縦横3cmの範囲に安定して計測結果が出力された
実際の計測では、FIX状態になった後は、縦横3cmの範囲に安定して計測結果が出力されるようになった。RTKLIBは、結果をGoogleマップやGoogle Earth上にプロットもできる。ぜひ、こうした手軽な衛星測量を体験してほしい。(田中一博)

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 通常のPCと「NEO-M8P」でRTK(リアルタイムキネマティック)の計測を行う時に不可欠なのが、「RTKLIB」というオープンソースソフトウェアだ。これは東京海洋大の高須知二氏が2006年から整備してきたソフトウェア群で、リアルタイム測位のほか、単独測位で計測したデータを、同時刻の電子基準点が取得したデータで後処理計算する機能、測位結果をプロットする機能などを統合している。今回は、このソフトを使ってRTKを行ってみる。

 前回まで利用したu-blox社の「NEO-6M」は、単独測位を行うモジュールだった。今回は、i-Constructionでも利用価値があるもう一段上の衛星測位「リアルタイムキネマティック(RTK)」に挑戦してみる。

◇RTK方式とは

 ICT活用工事や情報化施工では、3次元施工機械の測位や、出来形計測などに、RTK方式とネットワーク型RTK方式(VRS)が使われている。
 RTK方式とは、計測時に座標があらかじめ分かっている「基準局」と、建機や計測ローバーとなる「移動局」の2つのアンテナ・受信機を使って、単独測位よりも精密な位置を割り出す方法だ。動かない基準局と、移動局間の正確な相対位置(3次元ベクトル)を求める方法となる。
 通常は、工事基準点や、工事基準点から正確に測量した点に基準局を置き、基準局の測位情報を、無線やインターネット経由で移動局に送り、演算して相対位置を割り出している。
 一方、ネットワーク型RTK(VRS)は、現場には基準局を置かず、国土地理院が全国に1300点整備している電子基準点の測位データを使って、現場内に仮想基準局を設定し、インターネット経由で補正情報を移動局に送り、演算して位置座標を割り出している。

◇安価なM8Pモジュール

 今回はこのRTK方式を、前回と同様に廉価なモジュールを使って実践してみたい。使用するのはu-blox社の「NEO-M8P」で、USB接続できるモジュールを、センサコム(東京都三鷹市、北條晴正社長)の協力を受けてお借りした。
 モジュールの価格は、おおむね3万円以内で、数千円のGNSSアンテナをモジュールに接続し、アンテナには近くのビルや構造物から跳ね返って入射してくる余計な衛星信号「マルチパス」を低減するための「グラウンドプレーン」を付ける。グラウンドプレーンは、電波信号を吸収する金属板であればよいので、100円ショップで販売していた鍋の蓋を利用した。
 このGNSSアンテナをカメラ用の三脚に固定し、会社の近くの開けた場所で計測を行う。
 持ち出したのは、モジュールとアンテナ、三脚、ノートPCとインターネットに接続するためのwifiルーターだけだ。
GNSS Viewerというフリーソフトで、NMEA情報や衛星の受信状況を確認

 まずは、GNSS Viewerというフリーソフトで、NMEA情報や衛星の受信状況を確認してみる。当初設定通り、GPSとGLONASSの衛星信号がモジュールから流れていることがわかる。
 次回は、インターネットを使って補正情報を受け取るRTK方式の具体操作に入る。
(田中一博)

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今回は、スイスのublox社が開発・販売している廉価なGPSモジュール「NEO-6M」を使って、アンテナ位置を地図上に表示してみよう。ubloxモジュールをジャンパーワイヤーとUSBシリアル変換ケーブルでパソコンにつなげる。モジュール側の接続は、電源とGND、TX(送信)、RX(受信)の4つの端子で、反対側のUSB端子を筆者のPCに接続する。
 するとWINDOWS側で仮想comポートとして認識する。デバイスマネージャーを開くと、「USB-to-Serial Comm Port(COM5)」として認識されている。COMポート番号はPCの環境によって変わるので、皆さんが試す場合は、この番号を控えておくことをお勧めする。
「NMEA 0183」フォーマットは、米国海洋電子機器協会(The National Marine Electronics Association)が規定しているデータ仕様で、単純なASCIIとシリアル通信プロトコルを使って、航法用のデータを送受信する仕組みだ。i-Constructionに関係するのは、このうちの「$GxGGA」という情報。GNSS受信機のモジュールからは、このフォーマットに従って情報が送られる。情報を受けるソフトウェアは、このセンテンスを読み取って座標などを画面に表示する。

 i-ConstructionのICT土工などで利用されている衛星測位。GNSSローバーなどを使うと、現場の現況や出来形の座標などを手軽に測れるため、最近では広く使われ始めている。ICT土工では、油圧ショベルやブルドーザーなどにGNSSアンテナを搭載して、刃先の座標管理も行われているが、実際にどういう原理で地球上の特定位置をセンチメートルオーダーで測っているのだろうか。
 地球の衛星軌道には、GPS(米国)、GLONASS(ロシア)、BeiDou(中国)、Galileo(欧州)などの測位衛星が高度2万㎞程度の軌道で回っている。日本はQZSS(準天頂衛星)を4機打ち上げており、日本とオーストラリアの上空を8の字を描く軌道で周回している(1機は静止軌道)。
 緯度経度は、地球上の場所をXYで、高さをZで現している。この座標系を「WGS84」と呼んでいる。このXYZという未知数を最低4基の衛星(各衛星からの距離と時計)を使って方程式を解いているのがGNSSによる測位だ。

◇RTKとVRS

 GNSS測位は、大きく分けて「単独測位」「相対測位」「高精度単独測位」の3種類がある。ICT土工の現場でよく使われるのは相対測位だ。相対測位の中でも、RTK(リアルタイムキネマティック)、ネットワーク型RTK(VRS)がよく使われており、RTKは基準局と移動局の2つのアンテナ・受信機を使ってさまざまな衛星信号誤差を修正する補正情報を送る方式。VRSは国土地理院の1300点ある電子基準点の情報から、現場近くに仮想基準点を置いて、インターネット回線などで補正情報を送る方式の違いがある。
 現在、アンテナと受信機は高価なため、1現場でアンテナ・受信機2台を使用するRTK方式と、補正情報配信サービスを購入して1台で運用するVRS方式とをコスト比較して選択することが多い。

◇1700円のモジュール

 さて今回のチャレンジは、スイスのublox社が開発・販売している廉価なGPSモジュールを使って、衛星測位の仕組みを見ていきたい。
 使用するのは同社の「NEO-6M」シリーズというモジュールで、わずか12×16mmの部品と出力基盤、アンテナがセットになったもの。アマゾンで1628円で入手できた。
 基盤にモジュールピンをはんだ付けして、ジャンパーワイヤーとUSBシリアル変換ケーブルでパソコンにつなげるようにした。接続は電源とGND、TX(送信)、RX(受信)の4つの端子だけだ。これでパソコンからは仮想のcomポートとして認識するようになる。
COMポートに流れてくるNMEA情報
早速、モジュールをパソコンにつなげて、信号が送られているかをターミナルソフトを使って確認してみる。TeraTermというフリーソフトを立ち上げ、comポートをのぞいてみると、「$GPGGA」「$GPGSA」などの文字列が送られているのがわかる。これは「NMEA0183フォーマット」というもので、モジュールが衛星から受信した情報をアスキーコードで1秒に1回送っている。
 次回はこのNMEAフォーマットについて解説する。(田中一博)
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 「油圧ショベルは法面に正対していないと掘れない」。そんな常識を覆すアタッチメントが「チルトローテータ」だ。コベルコ建機が昨年10月に発表したこの建機は、バケットを左右45度まで傾けることができ(チルト)、360度回転(ローテート)させることもできる。用地が狭くて機体が正対できない現場でも、バケットを傾けて斜めから整形作業ができる。今回、このアタッチメントを3次元マシンコントロール(MC)できる機体に搭乗した。


 1月19日、埼玉県秩父市の日本キャタピラー「D-Tech Center」で、会社の枠を超えてICT施工に関わる女性メンバーで構成している「なでしこエンジニアの会」のi-Construction実技研修会が開かれた。道路会社やレンタル会社、測器メーカー、建機メーカーなど12社から13人が参加して、ICT施工の流れやGNSS測量などを実際に行った。

国土交通省はi-Construction推進のために、ICT建機や3次元設計データ、施工機械の稼働状況といった工事にかかわる情報のフル活用について検討を進めている。現場施工時には、敷地や機械台数などでさまざまな制約条件が生じるが、ICTで得られる情報をうまく活用して最適な現場マネジメントを行い、全体で生産性を向上させるのがねらいだ。今回、国土技術政策総合研究所が「ICT施工の工事進捗マネジメントに関する調査整理業務」として、茨城県土浦市の直轄河川工事現場で取り組んでいる事例を紹介する。